加古川線やめられま線
プロジェクト

「JAみのり特産開発センター」はどのような施設ですか？

播田さん：JAみのりは、兵庫県の西脇市・加東市・三木市・多可町の4つの市町を管内とする農業協同組合です。特産開発センターは、黒田庄和牛や播州百日どりなど、JAみのりの特産品を販売する施設になっています。メインで取り扱っている黒田庄和牛は、都市部で買うよりずっとお求めやすい価格で提供しています。最近も料亭の団体さんがいらっしゃったのですが、「なんでこんなに安いの！？」と驚いておられました（笑）。とは言え、一般的な牛肉よりはやはり高価なので、もっと手軽に味わってもらいたいという思いで、揚げるだけで食べられる冷凍コロッケや冷凍ミンチカツなども販売しています。

冷凍食品の一番人気は？

播田さん：一番人気は「黒田庄和牛コロッケ」ですね。「黒田庄和牛ミンチカツ」も多くのファンがいらっしゃいます。粗挽きでお肉の旨味がダイレクトに伝わるので、黒田庄和牛をしっかり味わいたいならミンチカツがおすすめです。土日祝限定ですが、ここ特産開発センターで揚げたてを販売しています。最後はひとつひとつ人の手で成形する丹精こめた自慢の一品ですので、ぜひ食べに来てほしいです。

「黒田庄和牛」はどのような牛なのですか？

播田さん：神戸ビーフに認定されるためには、厳しい基準をクリアする必要があります。黒田庄は、出荷した牛のおよそ90%が神戸ビーフに認定されるほど高い品質を誇る産地なんです。もっと多くの人に黒田庄のお肉の美味しさを届けたいと考え、この地域のブランド牛として売り出したのが「黒田庄和牛」です。
黒田庄和牛の特長は、なんといっても「味」です。圧倒的な味の良さ。脂の甘み、脂の融点の低さ、赤身のコクが圧倒的なんですよ。しっかり脂がのっているのに、くどさがなく、サラッとしている感じ。…うーん、口で説明するのが難しいですが（笑）。食べてもらえれば一発で分かると思いますので、ぜひ！

高い品質を保つ秘訣は？

播田さん：肥育農家さんたちによる「同志会」の存在が大きいかな。同志会では、品質を高く保つために飼料を研究し、肥育方法などを情報共有しています。そうやってお互いに高め合っているのが主な秘訣ですね。
もうひとつは「稲藁」です。この地域の特産品に“酒米の王様”とも呼ばれる「山田錦」がありますが、その稲藁を黒田庄和牛の餌にしています。そして、稲藁を食べた牛の堆肥を田んぼに与える。黒田庄地域では、いわゆる循環型農業が成り立っているんです。

加古川線の車窓から見える風景も自然豊かで素敵ですね。

播田さん：そうなんです。電車でしか見られない素敵な景色ってありますよね。最近は電車に乗る機会が減ってしまいましたが、たまに乗るとこの地域の自然の豊かさに圧倒されます。そういえば、学生時代は友達と加古川線に乗って、いろんなところに行ったなあ…。加古川に沿って走るので、どの瞬間もすごく絵になるんですよ。

このままでは加古川線の存続が危ない、という話もありますが。

播田さん：うーん。子どもの頃からの思い出がたくさん詰まっているので、なんとか残してほしいですね。個人的には、いっそのこと、観光列車みたいにしちゃうのもアリなんじゃないかと思います。例えば、駅ごとにお店を出すとか。そういうことなら、私たち特産開発センターもお手伝いできるかもしれない。

最後に、この地域のおすすめポイントを教えてください。

播田さん：このあたりは黒田庄和牛だけでなく、播州百日どり、新鮮な野菜など、お酒にぴったりの食材が満載の地域。ですから、車ではなく、加古川線の電車を利用してお越しいただきたいなと思います。